介護士の仕事は、勤める介護施設によって大きく変わるものです。有料老人ホームやデイサービスなどがありますが、サ高住もそれらの介護施設のうちのひとつで、高度な介護士としての能力が必要というわけではない施設です。

サ高住とは、サービス付き高齢者向け住宅のことであり、高齢者ならば入居資格があります。介護を必要としていない高齢者であっても入居が可能で、入居中に介護が必要となったとしても引き続き利用し続けることができる点が特徴です。そのため、入居の契約と介護サービスの契約は別となっています。

サ高住における介護士の仕事は、介護サービスが中心というわけではありません。多くの利用者は、入居前から介護が必要というわけではないので、介護サービスの実施よりも介護に関する相談や健康に関する相談に乗ることが仕事といえるでしょう。そのため、介護サービスに関する仕組みについての知識を有していることが求められます。
介護サービスに関しても、ほかの介護施設とは異なり、介護スタッフがサービス利用者の居室を訪問する形で実施することが基本です。そのため、介護士として働くためには、介護職員初任者研修を修了していることが条件となることが多いです。

サービスの利用も施設側の予定に沿う形ではなく、サービス利用者の都合に合わせて行うことになるので、介護士は柔軟な対応ができるようなスキルが必要となります。
このほか、介護士には接遇のスキルも求められます。サ高住は介護施設という側面もありますが、住居としての側面が強いので、ホテルのスタッフやコンシェルジュのような対応を求められることもあり、それを満たす接遇スキルが必要です。